31st 1月2012

動物愛護のひとの行き過ぎた行動

by natsui

先日、友人と「自分の正義を信じ込んでしまっている人たちは厄介だ」という話の流れで、ある話をしたところ、大爆笑された。当時は色々なことを抱えていてとても笑える状況ではなく、問題の人物が「どこの誰なのか」ということもきちんと確認してはいない。なので、追跡不能な話だということをあらかじめお断りしておく。でも確かにあったことだ。

順を追って話そう。

2006年、reset-NはマルセイユのThéâtre de Ajmerと国際共同制作に取り組んでいた。そこで共同演出のフランクが「ネズミを二匹、舞台の上空を走り回らせたい」といいだした。フランクは過去にもエルヴェ・ギベールの『楽園』で大量の蟹を走らせたりしている。今回は「二人の演出家の象徴として舞台上に存在させたい」という演出意図であった。それで、ペット屋さんにハツカネズミを買いにいった。王子のドキドキペットくん

期待通り、ずいぶんたくさんのネズミがいた。一通り見て回って、フランクは「もっと大きいネズミがいい」といいだした。店員さんにきいてみると「いますよ」ということで、かなり大きい二匹が奥から連れてこられた。

白いほうがフランク、黒いほうがタカヒロという名前になり、それはそれは大事に世話をされた。女優二人が「あたしたちもあのくらい大事にしてもらいたい」と嫌味をいいだしたほどだった。

本番中、二匹は全然走り回ってくれなかった。安全で暖かいとじっと座り込んでしまうんですね。とうてい若くない年齢だということもあった筈だ。人間の女優二名が大奮闘している上でのんびりしているという点では、演出家二人を象徴することに成功したといえなくもない結果だった。

さて、終演後。私は別の公演で京都に向かわなくてはならず、それが済んだら今度はマルセイユに1年いかなくてはいけないのだった。とてもじゃないが連れていけない。公演関係者のなかから引き取ってくれるひとを見つけることにも失敗し、私は里親募集をしているネットの幾つかに書き込みをして新しい飼い主を捜した。結局mixiで引き取り手が見つかり、幡ヶ谷駅でフランクとタカヒロは引き取られていった。私の手元にはお礼の缶ビールが残った。フランクとタカヒロは山田と斎藤という新しい名前を授かった。新しい飼い主が吉田戦車の大ファンだったせいだ。人間っぽい名前をつけられる運命だったんだなあ。ときどき日記を見てみたがとてもかわいがられている様子だった。

ペット屋ではきっと、もう売り物にならないという理由で奥にいたのだろう。誰だってマウスを飼いたいひとは小さくて元気で長生きしそうなのを買うに決まっている。寿命を待っている感じだったのだと思う。

マルセイユに1年、というのは文化庁の新進芸術家海外留学制度を利用した滞在だった。宮城聰さんの推薦文とともに研修計画を提出し、面接を突破して権利を得たのである。その文化庁の担当者から突然電話がかかってきたのであった。

「夏井さんが舞台で動物を虐待していたという抗議がきています」
「えっ」

これが事件である。前置きが長くて申し訳ない。文化庁の担当者によると、抗議の内容は次のとおりであった。

  1. reset-Nは最期まで飼える見込みもないのにネズミを購入した
  2. そのネズミを舞台のために虐待した
  3. reset-Nは過去にも動物の虐待で東京都から警告を受けている団体である

ううむ。1だけが事実。しかし、大切にかわいがってくれる飼い主を絶対に探しだそうという決意ではいたし、それを成し遂げたのだから文句をいわれる筋合いはない。我々が買わなければペット屋の奥でひっそりと死んでいた二匹だったのだ。

2は事実無根。暖かい場所に居てもらっていただけ。実際に”Adagios”を見ていればこんな抗議は出た筈がない。

3についてもまったく事実無し。だいたい、これまで舞台上で動物を出したことなんてなかったんだから。

文化庁の担当者は3の事実がないことを東京都に確認して、根拠のない中傷であることをすでに見抜いていた。デマゴギーとしては、すぐに嘘だとバレる3が致命的だったわけだ。いってはなんだが、バカで助かった。

「一応こんなことがあったということだけお伝えしておきます」
「ありがとうございます」

ううむ。しかし、文化庁に電話してきたのはどういうことか。「こんなやつを国費で外国に行かせるのか」と抗議することで私の渡航を妨害したかったのだろう、な。

それって動物のためになるの?

結果として私としては痛くもかゆくもなかったわけなのだけれど、文化庁の担当者、東京都庁のどなたかが根も葉もない嘘のために事実確認の労をとったかと思うと笑えない迷惑行為である。

これを読んだらちゃんと謝罪しなさいね。「私でした。嘘ついてごめんなさい」と。

13th 1月2012

フランス人に英語で話しかけられると無視されるという噂

by natsui

フランスから帰って、驚くほど多くのひとに「フランス人って英語で話しかけると無視するんでしょ?」ときかれました。英語しかできないんだけどどうしたらいいんだろう、という不安は大きいですよね。

結論からいうと、コツさえ掴めば大丈夫。詳しく書いてみます。

気をつけるべきは、「一言目からいきなり英語使ってませんか?」「挨拶を省いてませんか?」ということです。このどちらかをやってしまうと、無視されます。よっぽど心の広いひとでない限り。

一番いけないのが、挨拶もせずフランス語も発せず、ダイレクトにWhere is a restroom?とか聞いてしまうことです。Speak English?も最悪です。

じゃあパルレ アングレ?といえばいいのかというとそれも大間違い。挨拶が重要です。挨拶をしないのはものすごく非常識なことだと思ってください。

まずとにかく、ボンジュール、ムシューとかボンソワ、マダムとかいいましょう。そして相手が挨拶を返してきたらもうひと頑張りしてExcuse moi…parle Anglais?といえばいいのです。これでほとんどの人は快く英語に切り替えてくれます。急いでるときも「エクスキュゼモワ、ムシュー」とこれだけでもいいましょう。

ムシューとかマダムとかを入れるのは会話をスムースにするのに実に効果的です。ボンジュールだけの挨拶は切符買うときとかお店に入るときとかにほとんど無意識にいうようなレベルの挨拶なので、ちょっと軽い。ムシュー、マダムを入れると「お話があります」というニュアンスが出せます。このことに気づいてから、フランス滞在はぐっとラクになりました。

あ、ちなみに女性に対してはマドモアゼルかマダムかと迷わず、全部マダムでいってください。「おばさん扱いしてるみたいにならないか」の心配は全く要りません。女子高生ぐらいの相手でもマダムで問題なし。マドモアゼルは「子供じゃないのよ!」ってことになるので危険です。

そんなわけで、「ちゃんと挨拶をして会話の関係をつくる」「フランス語で喋りたいんだけど無理なんだ、英語でいい?という気持ちを伝える」の二点がコツです。

でも万能かっていうとそうでもない。郵便局や役所の窓口では自分の外国語で何かミスになるのを恐れるのか、頑として英語に切り替えないひとがいます。まあしょうがないですね。ほかの窓口に並ぶか、誰かに助けてもらうかしかないでしょう。

もう一つの問題は、「東洋人無視」の人々。残念なことですが、「中国人いなくなれ」という気持ちのフランス人はけっこういて、とばっちりを受けることがあります。「中国人に売る肉はないね」とか。「日本人なんだけど」っていってもたぶんしょうがないので、ほかのひとを探しましょう。

Bon voyage !

05th 1月2012

韓国戯曲ドラマリーディング

by natsui

※大好評のうちに終了しました。ありがとうございました。

第二回日韓フェスティバルで『こんな歌』を演出します。
ドラマリーディングです。ご予約受付中。

1/25(水) 15:00/19:00 あうるすぽっと ホワイエ

『こんな歌』 鄭福根(チョン・ボックン)

演出 夏井 孝裕

出演 藤谷みき/鶴牧万里/久保田芳之/綾田將一/三嶋義信/山田奈々子

【日韓フェスティバル公式サイト】

http://nikkanengeki.jimdo.com/

【CoRich公演ページ、チケット予約ページ】
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=24706

https://ticket.corich.jp/apply/32146/

21st 12月2011

interviews

by natsui

interviews、やってます。
質問をどんどんどうぞ。

http://theinterviews.jp/massigla/

15th 12月2011

12/20 BarJam へ!

by natsui

でかく写真を出してみました。去年のreset-N “視野” 開演前の私ですね。

12/20(火)にDJをやることになりました。恵比寿BarJamです。
20:00から終電まで。チャージ無料です。

DJは私マッシグラとハサミさん。
BJは赤刎千久子さん。ブック・ジョッキーです。

Ustreamでもお楽しみ頂けます。http://www.ustream.tv/channel/barjam

お会いできますように。

21st 11月2011

携帯メールの使用を断念します

by natsui

迷惑メールがとにかくとにかくたいへんなので、決断しました。

Gmailを使っていきます。これまでのezwebのアドレスは削除してください。

メールアドレスをご存じない方は↓こちらからお問い合わせ下さい。

http://www.reset-n.org/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%88/

18th 11月2011

Oi-SCALE,チケット発売中。

by natsui

Oi-SCALEに”Perspective”という脚本を書き下ろしました。
5人の作家がエレベーターを舞台にした物語を書く、という競作です。
私の作品はBプログラム。
reset-Nメンバーだった山田奈々子 も出演します。
日程によってはチケットの売り切れがあるかもしれませんのでお早めに。
トークって俺、出るんだっけな。どうだっけ。確認しときます。

Oi-SCALE企画公演オムニバスof Oi Oi vol 3
2011年11月30日(水)ー12月7日(水)/下北沢駅前劇場

誰にも似ない個性を持った5人の作家が、「エレベーターの中」と「エレベーターホール」を舞台に書き上げた短編作品集。
3ストーリー×2プログラムの日替わり上演。

Aプログラム/演出 佐藤裕亮・林灰二(Oi-SCALE)
「朝顔」inElevator 作 青木豪
「なにをいってるの」 ElevatorHall作 かあきじいんず(Rel-ay)
「プロレタリア」 inElevator 作 林灰二(Oi-SCALE)

Bプログラム/演出 古山憲太郎(モダンスイマーズ)・林灰二(Oi-SCALE)
「塔」ElevatorHall 作 長堀博士(楽園王)
「Perspective」 inElevator作 夏井孝裕(reset-N)
「童話が生まれた」 ElevatorHall 作 林灰二(Oi-SCALE)

開演時間30(水)A/20時
1 (木)B/20時
2 (金)A/15時★ B/19時半
3 (土)B/15時 A/19時半
4 (日)A/14時 B/18時
5 (月)B/15時★ A/19時半
6 (火)A/19時半
7 (水)B/15時☆

○ 開場は開演30分前。受付開始は開演45分前。
○ 日により、開演時間が異なります。お間違いない様、お気をつけ下さい。
★ 2日15時の回、5日15時の回に林灰二+αアフタートーク。(30分程度)
☆ 7日15時の回、本編ゲスト出演予定。(後日、HPにてゲスト発表)
■チケット前売り3500円。(日時指定、全席自由、税込)当日3700円2プロ通し券5000円。(劇団事務所のみの取扱)
チケット↓予約フォーム
https://okepi.net/torioki-m/(S(ahbbb2ygjvlimh55diiqk345))/booking_form.aspx?said=2a23dee8-2629-429a-bd36-bf61ef9498f1
■下北沢駅前劇場
地図http://www.honda-geki.com/map.html#anchor1

http://www.oi-scale.com/

18th 11月2011

11/23 劇団劇作家のシンポジウムに出ます。

by natsui

<シンポジウム>
戯曲賞に残る作品って、なに?

「戯曲賞に残る作品って、なに?」をテーマに、新人戯曲賞の一次審査に通る作品や、最終審査まで残る作品について、作品のクオリティがどういう視点で判断されているのかを考察します。単なる戯曲賞対策にとどまらず、戯曲賞という観点から、作品のクオリティとは何かを探ります。

開催日 11月23日(水)19時~

【ゲスト】
永井 愛(ながい・あい)
劇作家・演出家。二兎社主宰。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。 身辺や意識下に潜む問題をすくい上げ、現実の生活に直結した、ライブ感覚あふれる劇作を続けている。 主な作品に『シングルマザーズ』『歌わせたい男たち』『書く女』『こんにちは、母さん』『萩家の三姉妹』『ら抜きの殺意』など。紀伊國屋演劇賞個人賞・鶴屋南北戯曲賞・岸田國士戯曲賞・読売文学賞・朝日舞台芸術賞秋元松代賞などを受賞。

佃 典彦(つくだ・のりひこ)
劇作家・俳優。劇団B級遊撃隊主宰。 1964年生まれ。名古屋在住。 「KAN-KAN」で第4回読売演劇大賞優秀作品賞。「ぬけがら」で第50回岸田國士戯曲賞。 作風はシニカルな不条理劇。
締切りを守ることから<名古屋のミラーマン>と呼ばれる。

夏井孝裕(なつい・たかひろ)
劇作家・演出家。reset-N主宰。1972年長崎五島生まれ。上智大学文学部哲学科中退。 ク・ナウカなどの演出助手を経て1995年reset-Nを起動。
1999年、劇作家協会新人戯曲賞を受賞。2006年には文化庁新進芸術家海外留学制度により1年間渡仏。 自作のほか、バロウズ『裸のランチ』を世界で初めて上演するなど海外文学作品の舞台化にも取り組む。

【聞き役】
篠原久美子、黒川陽子
http://www.gekisakka.net/

↑こんなのに出ます。
岸田戯曲賞受賞者お二人と一度も最終選考に残っていないやつ一人(私)でトーク。涙。

劇作家志望の方のみならず、演劇の脚本に興味のある方はぜひお越し下さい。

25th 10月2011

近況など。

by natsui

■引っ越し、無事完了しました。四丁目から一丁目へ。新居、快適です。風呂場にでかい窓がついてるんですよ。三軒茶屋にお立ち寄りの折はぜひご連絡ください。

■こちらでお知らせした『月いちリーディング』、長塚さん丸尾さんと私が、なんと楢原さんの戯曲についてディスカッションするというとんでもないイベントになってしまいました。もうすでに定員オーバーでキャンセル待ちだそうです。

■インタビューズ、やってます。よかったら質問をお寄せください。
http://theinterviews.jp/massigla

 

 

 

 

12th 9月2011

引っ越し準備中。

by natsui

今月中に引っ越しをすることになりました。

というか、うかうかしすぎていました。先月が更新の月だったのです。ちゃんと先月動き出していれば更新料1.5ヶ月分を請求されないですんだのに。痛恨です。どうやって払おう。なんとか分納みたいにしてもらうしかない…。

引っ越し先は、今審査してもらっているところです。いまのところよりぐっと狭くなってしまうのでいろいろ処分の段取りをつけないといけません。なかなかたいへんです。

デロンギのオイルヒーターと、2ドアの冷蔵庫と、大きな洗濯機、とりに来て下さるかたがいれば差し上げますのでご連絡下さい。

本棚をあと二つ減らしたいのだけれど前途多難…。

と嘆きながらも、明日13日火曜日は久々に恵比寿BarJamでDJです。
助っ人DJは福原冠くんとOi-Scaleの林さん。どうなるか楽しみです。
来られない方はぜひUstreamで聴いてみて下さい。

http://barjam.jp/
http://www.ustream.tv/channel/barjam

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